ナラティヴ・カフェ Narrative Cafe

Diabetes Cafe:糖尿病診療におけるナラティヴ・アプローチ

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映画のような実話

4月 20th, 2016 · No Comments · ナラティヴ・アプローチ(病いの語り、意味)

これは、映画のような実話です。
互いに助け合う下町の人間模様です。

僕の担当患者さんに30代独身の八百屋さんがいます。
ご両親と3人で忙しく八百屋を切り盛りしていました。
しかし一昨年、血液透析をしておられたお母様が急逝され、お父様と2人で八百屋さんを切り盛りしなければならなくなりました。しかし、昨年そのお父様が心筋梗塞で倒れ、何とか一命を取り留めましたが、その後脳卒中を合併、要介護状態で退院してきました。

昼夜逆転のあるお父様を介護しながら店を1人で切り盛りする日々。
しかし、不思議なことにお父様は店に立つと夜とは別人のようにしっかりとした接客をします。だから、彼は心配しながらも、毎日お父様を店に立たせています。

忙しくて血糖測定もできなくなった彼ですが、血糖コントロールは相変わらず良好です。
その理由のひとつが、食事にあります。要介護の父と暮らす彼は食事の支度など出来るはずがありません。

ところが、なんと昔からのお得意さん達が毎日代わる代わる、昼食と夕食を作って届けてくれるそうです。
野菜を買う代わりに、お得意さんが手分けをして毎日2食・2人分の食事をつくって届けてくれるのです。
これはなによりも、彼のご両親が顧客を大切にして、ご近所の皆さんと素晴らしい関係を築いてこられた賜だと思います。核家族化が進み、隣人が誰かも知らない東京ですが、下町にはまだこんな素敵な人間模様が存在しているのですね。彼の話を聴きながら、とても嬉しくなりました。

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