ナラティヴ・カフェ Narrative Cafe

Diabetes Cafe:糖尿病診療におけるナラティヴ・アプローチ

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オープン・ダイアローグのドキュメンタリー映画

3月 27th, 2016 · No Comments · ナラティヴ・アプローチ(病いの語り、意味)

“Open Dialogues:An Alternative,Finnish Approach to Healing Psychosis”

この映画はスゴイ映画です。先日、ご紹介したオープン・ダイアローグという治療法を提唱したフィンランド、ユバスキュラ大学ヤーコ・セイックラ教授を中心とするケロプダス病院での実践を取材したドキュメンタリー映画です。これをyoutubeを使って無料で観ることができるなんて、とても素晴らしい時代だと思います。

 統合失調症といえば、薬物療法が必須と考えられていますが、彼らのチームはほとんど薬を使わずに「対話の力」で統合失調症を治しています。しかも、多くの患者が軽快し、社会復帰しているといいます。映画はこの病院で働くスタッフに対するインタビューから構成されていますが、彼らの言葉が素晴らしいです。例えば、こんな風に語っています。

「向精神薬を使うかどうか?についてもクライアントの前で話し合います。薬を使った方が良いと医師が意見を表明し、それに対して、他のメンバーが必要ないと発言することもあります」

オープン・ダイアローグの特徴を以下にまとめます(斎藤 環著『オープンダイアローグとは何か』から抜粋)。

オープン・ダイアローグにおいては「専門性」は必要ですが、「専門家が指示し、患者が従う」といった上下関係は存在しません専門家と患者が、完全に相互性を保った状態で対話をするのです

患者も専門家も治療システムの一部として捉えます。

 クライアントは専門家チームのミーティングの一員となりますが、それはちょうど「自分の目の前で自分の噂話をされる」という状況に近いと言えます。

たとえ意見が対立しても、あらゆる声の存在が許容されます。つまり、すべてのメンバーには、同意しない自由が確保されます。

④オープン・ダイアローグのゴールは、全員が合意に達することではありません。それぞれの異なった理解を、うまくつなぎ合わせ、共有することです合意や結論は、この過程から一種の“副産物”のようにしてもたらされるのです。

こんなことが実際に可能なのでしょうか?
この映画を観ていただくと、それが実現可能であると確信していただけるのではないか!と、僕は思っています。
ここでは精神疾患を対象としていますが、さまざまな領域に応用可能な方法であると思います。

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