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Diabetes Cafe:糖尿病診療におけるナラティヴ・アプローチ

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『糖尿病ものがたり外来』構想2:自己物語に『タイトル』を付ける理由

12月 28th, 2014 · No Comments · ナラティヴ・アプローチ(病いの語り、意味), 医療人類学(病い体験、illness)

『物語』を医療にどのように活用したら良いのか?はまだまだ手探り状態です。物語りの意義は、『物語』という形式をとることで、理解が難しかった語り手の行動を解釈することができるという点にあります。それは、物語が、本人による自己物語の解釈であるからです(『語り』は語り手の観点媒介的なツールである)。

■自己物語に「タイトル」を付けることの意義

物語を、語り手を主人公にした「記録映画」に喩えることができます。だから、その映画に、どんなタイトルを付けるか?!によって、記録映像の編集方針が決まる訳です。語り手である患者さんが、自分の生活(人生)を振り返って、その体験に「タイトル」を付けるということは、自分の人生を、『脚本家』の立場で振り返る作業であり、そのプロセスはとても大切な意味をもつ筈だと考えます。

■羽生弓弦選手のインタビューからみえる『自己物語の更新』

僕はフィギュアスケーター羽生弓弦選手のインタビューでの発言が好きです。NHK杯でジャンプを何回も転倒した後の「オリンピックチャンピオンとして恥ずかしくない演技をしなければ・・というプレッシャーを感じていた」という発言。その後、GPファイナルで素晴らしい演技で優勝した後の「もうオリンピックチャンピオンではなく、1人のチャレンジャーとして挑戦したい」という発言。羽生弓弦は大きな大会で滑る度に、自己物語を更新し、『新しい羽生弓弦』をつくってきたことが、インタビューからよく伝わってきます。このように、私たちは日々の「体験」を通じて、新しい自己を毎日更新している訳です。『糖尿病ものがたり外来』の狙いも、まさにここにあります。

患者さんが自己物語にタイトルを付けることの意義を分かりやすくするために、表に改変を加えてみました。

タイトル:あなたを主人公にした短編映画のタイトル
あなたはこの映画の監督です。映画にどんなタイトルを付けるか?!によって、記録映像の編集方針が決まります!

更新された自分:この体験から生まれた「新しい自分」は昨日までのあなたとどこが違いますか?

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